筑波の起業がみらいを変える! 〜筑波クリエイティブ・キャンプを実施

2014年7月18日(金)〜20日(日)の3日間、筑波大学にて、「筑波クリエイティブ・キャンプ」を実施しました。主催は筑波大学、筑波みらいの会は共催として参加しています。

「筑波クリエイティブ・キャンプ」は、起業を志す学生達を支援するためのイベントです。筑波で学生たちが次々に起業し、それを支援する流れが起き、“エコシステム”を作ること、そして、それにより筑波を“日本のシリコンバレー”にすることが、究極の目的です。

3日間のイベントは、“筑波大学卒業の経営者等によるパネルディスカッション”、“学生の企画をブラッシュアップするためのメンタリング”、“学生によるプレゼンテーションとその審査”で構成されます。

イベントの詳細はこの後に述べるとして、講師、審査員、参加学生、そして来場者まで含めて参加した皆が口々に、“感動”の言葉を述べる、たいへん充実したイベントになったことをまずは報告いたします。






●出身学群のグループ別パネルディスカッション

18日、イベントの初日に開催したのは、筑波大学卒業の経営者等によるパネルディスカッションです。“技術系卒業生”“体育専門学群卒業生”“芸術専門学群卒業生”“文化系卒業生”の4つのグループに分かれて行ったセッションは、それぞれまったく違った特徴が表れたのが、面白いところでした。




技術系は“理論や仕組み”、体育系は“情熱や気持ち”、芸術系は“自分らしさやこだわり”、文化系は“出会いやつながり”といったそれぞれの特徴がそのままテーマとなり、ディスカッションが進行しました。

筑波みらいの会会員でもある香田哲朗さんは、「他学との交流ができたのが良い経験」と語っていました。多彩な人材がいて、様々な影響を受けられるのが、筑波大学ならではの特徴だと感じます。

●学生の企画をブラッシュアップするメンタリング

19日、2日目は筑波大学卒業の経営者等によるメンタリングです。大学OBが、イベントに参加する学生たちの相談役になり、企画のブラッシュアップを手伝います。




このメンタリング、実は約6時間にもおよぶ長丁場。いつもの授業の比ではありません。学生のチームは、約20分ずつ、時間内に約20人のメンターに相談することができます。メンタリングにより、企画はより具体的になり、新しいアイデアも付加されていきます。

熱のこもったメンタリングは最後まで続き、メンターの皆さんも学生も、最後にはかなりお疲れでしたが、この後の懇親会にも多くが参加しました。学生たちは、この場でも引き続きアドバイスや経営者としての心構えなどを聞くことができ、大きな財産を得ることができたと思います。

●感動を呼ぶ学生によるプレゼンテーション

20日、いよいよ最終日は学生たちによる企画のプレゼンテーションです。イベント前に実施した事前相談会では自信なさげだった学生たちが、堂々と発表する姿に、まずは驚かされました。審査員からの質問にも、ユーモアを交えながら受け答えできるほどです。司会進行には、NHK気象キャスターの井田寛子さんが参加して、盛り上げてくれました。

発表の内容は、IT、農業、環境、人材、教育、おもちゃなど多岐にわたります。学生18組、産総研からの特別参加2組、合計20組の発表でしたが、まったく飽きることなく最後まで楽しんで見ることができました。

プレゼンテーションの終了後、上位5チームに対して表彰式が行われます。審査の結果は次のとおりです。IT、農業、医療と、様々なジャンルから選ばれました。
1位 Web上のコンテンツを、もっと楽しくわかりやすく。 (vision)
2位 未利用農産物の有効活用 (アグリユース)
3位 Dr.Walletお買物 (BearTail)
4位(同率) 農業を儲かる産業に (AgLog)
4位(同率) 新たな「終の住処」の創造へ (MED AGRI CARE)

優秀チームには賞金が授与されたほか、副賞として平砂共用棟オフィスの利用権、筑波みらいの会会員からの賞品として、セイコークロック、日テレグッズ、日立建機ダイキャストモデルなども提供されました。




優秀学生チームの企画は、この後さらにブラッシュアップされて、11月に開催の学園祭で発表される予定です。また、表彰式の際の永田恭介学長からのコメントでは、来年から筑波クリエイティブキャンプは授業化されることが発表されました。

事前の相談会、そしてイベントの3日間をとおして、学生たちがみるみる成長する姿を見られたことが、何より感動的でした。筑波に起業のエコシステムを作る目標に向けて、最初の大きな一歩を踏み出すことができたと感じています。